乾燥剤(除湿剤)とは?
吸湿の特性
輸送・保管における
乾燥剤の使い方

◆吸湿の特性

私たち身近にある乾燥剤として一般的なものはシリカゲルや石灰、そして塩化カルシウムを使ったものであることが分かりましたが、それぞれの特徴について簡単に説明しましょう。

1.シリカゲル
その主成分は二酸化珪素と呼ばれるもので、表面積が非常に多い構造になっています。想像しにくいとは思いますが、1gのシリカゲルでその表面積は500m2以上にもなります。表面積が多い=隙間が多いという構造になっていて、その隙間に空気中の水蒸気を取り込む作用を持っています。
また水蒸気だけではなく、ガスも吸着する特性を兼ね備えます。ちなみに、活性炭なども同様の原理で似たような効果があります。しかし、自身が膨張する事はありませんので、自身の重量を超える水分を吸湿することもできません。(乾燥剤用途では最大で50%程度 = シリカゲル1gあたり水分0.5g)
また、物理的に水分を分離することも可能ですので、再利用が容易にできることも特徴と言えます。

2.石灰
シリカゲルとは違って化学的な吸湿を行います。
生石灰が水分を取り込んで消石灰に変化する性質を利用しています。
非常に安価であるのが特徴ですが、吸湿できる能力は30%程度です。
ガス吸着能力はありませんが、海苔などの場合せっかくの香りが損なわれないということが石灰が使われる理由の一つのようです。
また、吸湿後は消石灰に変化しますので、基本的に再生はできません。

特に注意点として、急激な吸水による反応で発火するほどの発熱がありますので、取扱いには注意が必要です。
(売店で売っているお燗酒等は、逆にこの現象を利用したものですね)


3.塩化カルシウム
塩化カルシウムも化学的な作用で吸湿をしますが、石灰とは異なり塩化カルシウム自体は変化しません。しかしその吸湿能力は非常に強く、物性的には自重の10倍近くの吸湿を行います。乾燥剤としては、この能力の3〜4割程度までの能力を利用していますが、シリカゲルや石灰と比較しても10倍近い能力があります。
しかし、塩化カルシウムは吸湿量が多い為に液体状に変化しますので、乾燥剤として使用するには工夫が必要で、各メーカーではそれぞれ独自の方法で水分を凝集する工夫を凝らしています。
また、加熱する事で塩化カルシウムの水分は分離可能ですが、バージン状態に戻すには多大なエネルギーが必要になるため実用的には再生されないのが現実です。
乾燥剤の歴史としては3者中で最も浅いのですが、重量あたりの吸湿性能に優れ、コスト的にも安価なため、最近の包装・梱包業界では最も多く使用されているタイプの乾燥剤と言えます。


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